【ご報告】研修会「重篤な疾患をもつこども・家族と“これから”について話し合う~アドバンス・ケア・プランニングについて学ぼう~」

2020年2月3日、国立成育医療研究センター講堂にて、国立成育医療研究センター総合診療部、緩和ケア科診療部長、余谷暢之先生による研修会「重篤な疾患をもつこども・家族と“これから”について話し合う~アドバンス・ケア・プランニングについて学ぼう~」を実施しました。

はじめに財団理事の石井由美子より、余谷暢之先生のご紹介があり、アドバンス・ケア・プランニング(Advance Care Planning:以下ACP)についての講義がはじまりました。
 
ACPとは患者・家族・医療従事者の話し合いを通じて、患者の価値観を明らかにし、これからの治療・ケアの目標や選好を明確にするプロセスです。
ACPの目標は重篤な疾患や慢性疾患の患者の価値観や目標、選好を医療に反映させるためのものです。
そこには、終末期の話し合いのためらいや、子どもの意思決定の難しさ、両親の治療に対する希望など、さまざまな問題があることが説明されました。

後半は数人のグループによるグループワークが行われ、終末期の子どもの事例を考えたり、もし、自分が余命わずかになった場合に大切にすることをカードゲームで学ぶ機会をもつことができました。
患者家族の方や、医療従事者、教育関係者などの方に参加いただき、講義とグループワークによるアドバンス・ケア・プランニングの研修が無事終了しました。
アンケートによると、参加者からは「自分のこととして考えることができた」「共に悩んでいきたい」などの意見があり、皆さんが主体的に研修会に参加されている様子が伺えました。
 
また、当日は講堂内で写真パネルの展示が行われ、研修会前後の歓談のひと時に写真をご覧いただき、重い病気をもつ子どもと家族をささえる財団に関心が寄せていただく良い機会となりました。
ご参加いただきました皆さま、ご協力いただきました皆さま、ありがとうございました。
 
 
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