講演会「重い病気を持つ子どもたちともみじの家」

昨年12月7日(水)に本財団と「もみじの家」の共催で「重い病気を持つ子どもたちともみじの家」と題する講演会が開催されました。国立成育医療研究センターの講堂を会場にして、150名を越える方々に参加していただき盛会となりました。
会場には、プロフォトグラファーの廣田比呂子氏がボランティアとしてこれまでに撮影してきた子どもたち(もみじの家の利用者)の写真が展示され、来場者は熱心に見入っていました。
来場者の一人である布施泉さんに講演会の感想を寄せていただきました。
 
何年か前、初めて「もみじの家」の構想を伺ったときは、このように素晴らしいことに取り組まれる方々がいらっしゃることに、また同時に難病をかかえるお子さまとご家族のご苦労に大変驚きました。しかし、それが今、確かな現実となってお子さまとそのご家族をあたたかく迎える施設が運営されています。
この大事業を実現されてきたご尽力のお話を、12月7日、成育医療研究センターの講堂で、英国よりご帰国中の喜谷昌代さまからゆっくりと伺うことができました。喜谷さまはじめ多くの方のあたたかな思いが大きな壁をいくつも乗り越えていくという、静かな語り口ながらも力強いストーリーでした。たくさんのご家族が心からくつろがれているご様子も、お話、スライド、同時開催の写真展などから手に取るように伺えました。また、医師や看護師、スタッフの皆さまのお話を伺いながら、ご家族の皆さまもこの方たちにならと安心して大切なお子さまを預けられていらっしゃることと思いを巡らせました。
 
ハウスマネージャーの内多勝康さまからは、「もみじの家」の存在が知られ始め、ご利用のご家族が増えているとのご報告があり、さらに18歳以上の方のための施設も必要であるというお話も伺いました。
先日、私ども東京ウイメンズクラブの会でもお話を伺った際、ご列席の各国大使夫人方も身を乗り出して聞き入っておられました。是非「もみじの家」に伺いたいとのお申し出もあり、深い共感を呼びました。「もみじの家」やキッズファム財団の活動は、福祉の進んだ国々にも、またケアがこれから望まれる地域の皆さまにも一つの大きなモデルケースとして素晴らしい財産なのだと感じました。
 
これから、今回のような講演会が広く開かれ、ますます活動が広く知られるようになることは、多くのご家族をお迎えする準備が強固になるとともに、素晴らしいモデルケースを知って頂くという意味でも大変意味深いことだと思います。関係の皆さまのますますのご活躍を心よりお祈りいたします。